瑞穂鯱城会

2025/10/12自由投稿・趣味の作品展に「般若心経手習い」を出品

31期 宮田岩男

 例年に比べ梅雨明けが早く、6月の中旬から7・8・9月と猛暑日が続き熱中症アラートが連日報道され、「不要不急の外出自粛をしてお家でクーラーを適切に使いましょう」のお知らせが連日のようにあった。
❶早朝ウォーキング
 小生は天気さえよければ早朝ウォーキングを日課にしており、最近は名鉄で堀田駅から鳴海駅・有松駅で下車して、陽ざしを避けるために北西方向の本願寺の我が家に向かって街歩きです。
街歩きは目的もなく「犬も歩けば棒に当たる」のことわざを地で行きますが、神社仏閣・昔の農家の細い路地・古民家・屋敷庭などを眺め、興味が尽きません。
 このコースのお気に入りは成海神社を経由して藤龍稲荷神社に寄り道して、新海池公園から野並を通り過ぎ天白川の左岸堤防添いを進み平子橋・新瑞橋を通って我が家にゴール、2時間程のWコースです。
 7月初旬の猛暑に偶然、曹洞宗光明禅寺の庫裏のトイレに寄り道して新しく建立した本堂と庫裏を眺め、山門の両脇の風神雷神に遭遇して見事な彫刻に見とれ、ひょいと天井を見上げれば彩色の天女が舞う姿を見て、そうだ般若心経の写経と天女の組み合わせも己書風に相応しいとの思いが募り、これも一興とトライしてみました。最初は六地蔵も考えたが、やはり華やかな雰囲気が見栄えするかな?
❷9月は白内障手術で己書の写経はお休み
春先からかすみ目で花粉症のせいかとも思っていたが、新聞を読むのも辛くなりルテインのサプリメントを3か月程試してみたがあまり効果が無く己書風写経も意欲が無くなり、ややうつ状態、やはり手術しか解決できない事を知り天白区役所の近くの眼科医院で検眼してもらい手術日は9月の初旬と中旬に決まり実施。幸い手術は無事で問題もなく済み、今では先生には大変感謝しています。結局半月ほど己書風写経はお休みです。そんなこんなでいろいろ事情があり、少し焦りを感じていました。
❸趣味の作品展に己書風「般若心経手習い」を出品
当初は、出品作は己書と決めていたが、できればハードルを少し上げて楽しくあまり書道と言うより見た目が楽しく面白い個性のある己書風の写経を出すつもりでした。
しかし、写経と言えば般若心経ですが、youtubeで調べるとその様な軽薄なものでなくて坐禅と同じく修行の一つであり真面目に真剣に取り組む事が大切であり、場合によっては悟りの世界に足を踏み入れる事になるそうです。それを知れば軽率な行いは真面目に取り組んでおられる方からひんしゅくを招くことにもなりかねません。そこで改めて路線変更をして己が考え己が納得する己書風の写経なら許されるのでは無いかと思い実行する事にしました。
 40年ほど前に般若心経に興味を持ち、神田で購入した漫画入りの現代書館の般若心経を久し振りに開き、単身赴任の東京時代にタイムスリップし再度読書するつもりも活字が余りにも小さく読む事が難かしく、やはり白内障の辛さを実感しました。
明朝体書体をベースに基本的に素直な筆文字をイメージして楷書で書く事にしました。昔から建築の図面作成の経験から文字は下手でも読み易い事を念頭に書いており、美麗には程遠い文字を30年あまり書いてきました。昭和の末頃からCADによるキーボード操作で手書きは殆どなくなりました。
初心に還って基本から筆ペンの持ち方をyoutubeで勉強です。今更ながら手習いの奥の深さを知り、写経など止めておけば良かったと「サルでも反省」
今さら投げ出す訳にもいかず、目標を毎日一回は筆ペンを持ち般若心経267文字を書く事にしました。理想の写経のイメージは脳裏に浮かぶが、現実の筆使いとはかけ離れ気分消沈です。
それでも4か月程写経を続ければ何とかなるとの思いでしたが、それは甘い事を痛切に実感。
作品提出日が間近に迫り、諦めて投げやりの心境になり「このへんでもういいや!ヘタウマ己書風」と納得し、恥の上塗りながら安直に妥協する事にしました。
カインズホームで2,200円のアルミ風高級額縁に額装すれば「馬子にも衣裳」の例えがある様に何とか自分なりに一件落着です。
この様な機会を作っていただいた己書講師 小塩紀夫・行事担当幹事 田甫正治、ご両名様から背を押していただき、人生最後のエポックメーキングを達成でき冥途の土産ができた事を感謝いたします。
ところで趣味の作品展は10月14日から19日まで、中区役所の7階市民ギャラリーで開催します。見応えのある作品が多数出品されていますのでご堪能ください。ついでに小生の「般若心経手習い」もご笑覧いただければ幸いです。

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